今日は運動会の最終リハーサル。ありがたいことに体育館をお借りして、子どもたちは元気に体育館に出かけていきました。このような機会にも体育館をお借りできることは子どもたちの就学に向けても素敵な機会です。
関係者の皆様いつもありがとうございます。

今回は直前に迫った運動会について少し私見を寄稿したいと思います。
長文になりますが、もしお時間があればご覧いただけると幸いです。

認定こども園の教育の目的って?

運動会のお話をする前に大前提からお伝え致します。
そもそもですが、認定こども園は、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(認定こども園法)により、義務教育及びその後の教育の基礎を培うものであること、子どもの健やかな成長が図れるように適当な環境を与えて心身の発達を助長する施設であることが規定されています。これが認定こども園の教育の大きな目的の一つとなります。

認定こども園における教育及び保育の基本って?

そして次に、認定こども園教育・保育要領では、乳幼児期全体を通して〜(中略)〜環境を通して行うものであることを基本とし家庭や地域での生活を含めた園児の生活全体が豊かなものとなるように努めるということを、教育保育の基本と定めています。

幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿って?

上記の目的や、教育保育の基本に則り、私たちは日々子どもたちの教育や保育の環境を整えようと力を合わせています。

そして、日々先生たちは子どもたちのどこが育っているかな?
どのように関わって環境を構成していこうかなということを試行錯誤されています。

先ほどご紹介した、認定こども園教育・保育要領には教育保育の基本だけではなく、幼児期の終わりまでに育みたい資質・能力や、幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿という記載があり、その項目への詳細な配慮が記載されています。
(詳細はまた後日触れられたらと思います)

その中には、健康な心と体・自立心・協同性・道徳規範意識の芽生えというような項目があります。

この項目(10の姿)って運動会に向かっていく中で、子どもたちに経験できるよね、具体的にはどんなプログラムにしたらいいのかな?というように教育保育を組み立てていきます。
育ちを考えるのが先で、プログラムが後ですね。

例えば、子どもたちが集団で何かプログラム(ダンス等)を考えていく中で、他人の意見を知る、自分の意見を発信する、皆で意見をまとめるというような必要性が生じます。その経験を通して一つのダンスができた。
このプロセスの中で協同性や社会性が育つよね、本当に育つかな?という考え方です。

あくまでも教育保育の目的や目標及び幼児期の終わりまでに育って欲しい姿にアプローチする一つの手段として、運動会があるわけです。

極論ですが、
そのような育ちを他に保証できるのであれば運動会をやる必要はないわけです。
でも、実施することで子どもたちの心や体がこういう風に育つよね、保護者の皆様と子どもたちの育ちをわかちあえるよねという視点で行っています。

運動会のねらい(目的)って?

ではここで、先生方が今回の運動会に向けて考えたクラスのねらいを一部紹介致します。

4歳児
体を動かす事の楽しさ・喜びを感じる
様々な運動に挑戦し、自信をつける

5歳児
運動遊びを楽しみ、自分なりの目標をもって最後までがんばり、達成感を味わう。
クラスのみんなと共通の目的に向かって協力し、互いに認め合い、やり遂げた喜びや充実感を味わう。

ねらいを達成するためにできることはなんだろう?

上記のねらいを達成するためにできることは何だろう?と先生方は日々試行錯誤して下さっています。先生方も事務の先生も全員でリハーサルをサポートしています。
 リハーサルを終えた後も、ここはこうすればよかったかな?と事務所で振り返りのコメントがあちらこちらで聞こえてきました。
 いつも頼もしいなぁ、素敵だなぁと感じて一緒にお仕事をさせて頂いています。

運動会はゴールではなく、むしろスタートかもしれない

子どもたちには運動会を通して達成感を感じたり、運動や友達との関わりを楽しんだり、自信を膨らませるきっかけにし、その後の人生を大きく開くきっかけにして欲しいなという思いもあります。
 運動会があるからという目標を自分で持って頑張っている子もます。そしてそれは、運動会当日だけで達成するものではありません。その後の小学校生活、ひいてはその後の人生に関わる上で、上記にあげた気持ちが膨らむように関わらなければならないと考えています。
 だから運動会はゴールではない、むしろスタートになる子もいる。そんな子がいることをイメージして当日を望みたいと思います。

 ただ、それは少し杞憂かもしれません。
 リハーサル後にも、運動あそびに自ら挑戦し、飛び方や乗り方を工夫し楽しむ子ども達の姿や、それを支える素敵な先生方がおりますので。

それでは皆様当日を楽しみにお待ちください。

園長 大岩 慎治